支援事例
副業人材の専門スキルを活用
経営のボトルネックを解消し、攻めの経営へ
| 業種 | 製造業 |
|---|---|
| 事業内容 | 「天満切子」の製造・販売 |
| 住所 | 大阪市北区 |
| URL | https://temmakiriko.com/ |
| 従業員数 | 16名 |
グラスに液体を注いだ瞬間、魔法のように紋様が浮かび上がる。光の屈折を計算し尽くした独自のカット技術で、伝統工芸に『万華鏡の輝き』という革新をもたらした天満切子株式会社。順調に事業を拡大させる一方で、主にマーケティングやIT分野において高い専門性を持つ人材の不在がボトルネックとなっていました。人材採用に限界を感じた同社が、新たに取り組んだ「外部人材・副業人材」の活用。その導入プロセスと、組織にもたらした劇的な変化について同社取締役 津田晃宏さんに伺いました。
事業拡大の裏側で直面した「専門スキル」と「人的リソース」不足
人材確保に取り組まれた背景を教えてください。
おかげさまで天満切子も多くの方々に知ってもらえ、注文が増えていたのですが特定のプロジェクトを推進するために必要な専門スキルが社内で不足していました。これまでは既存社員の兼務や、一般的な求人広告での正社員募集で凌いできましたが、スキルのミスマッチが多く、採用コストだけが膨らむ状況に危機感を抱いていました。 「このままでは商機を逃してしまう」と焦りを感じていた2024年、大阪産業局の採用戦略アドバイザーにご相談したのが転機となりました。そこで提案されたのが、正社員にこだわらない「副業・兼業人材」の活用という、当時の私の考えには全くなかった選択肢でした。
「業務の切り出し」が成功への最短ルート
外部人材の活用にあたり、どのようなアドバイスが活かされましたか?
最も大きな気づきは、「業務の切り出し」の重要性です。アドバイザーの方と一緒に現状の業務と必要なスキルを整理したところ、必ずしも正社員である必要はなく、特定の業務だけを外部のプロ人材に任せる方が効率的であることが明確になりました。 具体的には、マーケティングの戦略立案や高度なIT基盤の整備など、社内で育成するには時間がかかる部分をターゲットに絞りました。大阪産業局と連携するマッチングサービスを活用したところ、驚くほどスキルの高い方々から応募があり、これまで出会えなかったマーケティングのプロというような方々と契約することができました。
コストを抑えつつ、社内に「プロのノウハウ」が浸透
導入後の効果や、組織の変化はいかがでしたか?
現在は3名の副業人材の方に伴走していただいています。正社員1名を採用・維持するコストと比較しても、格段に抑えられた費用で、複数の専門領域をカバーできています。 何より大きな収穫は、彼らの仕事の進め方が社内の刺激になっていることです。会議での視点やドキュメントの質など、外部の「プロのノウハウ」が持ち込まれたことで、既存社員のスキルアップにも繋がっています。また、指示を待つのではなく、課題に対して自走してくれるため、私自身が経営判断に集中できる時間が増えたことも大きな成果です。
外部の知見を「資産」に変え、次なるステージへ
今後の展望についてお聞かせください。
今回の取り組みを通じて、人材を「雇用」するのではなく、必要な時に必要なプロの知見を借りる「シェア」の有効性を実感しました。今後はさらに、新規事業の立ち上げや海外進出といった挑戦的なフェーズにおいても、外部人材の知見を積極的に取り入れていきたいと考えています。 もちろん、組織の核となる正社員の採用も並行して進めますが、外部の風を入れ続けることで、常に変化に強い「柔軟な組織」であり続けたい。それが、これからの時代における当社の生存戦略だと確信しています。
公開月:2026.2
