支援事例
「強みの言語化」で求人票を一新!
公的支援を活用し、多様な人材採用に成功
| 業種 | 建設業 |
|---|---|
| 事業内容 | 集合住宅・工場などの電気設備、空調設備、建築工事などの設計、施工、管理 |
| 住所 | 大阪府寝屋川市 |
| URL | https://clubseals.com/ |
| 従業員数 | 21名 |
株式会社シールズは、マンションの新築および大規模改修工事における電気設備や給排水空調設備の設計・施工管理を主な事業として地域に根差しています。将来を担う人材採用が急務となった同社が、「会社の強みを徹底的に言語化する」という戦略に挑んだ結果、公的支援等を通じて多様な人材採用を成功させた秘訣について、西森氏、岡本氏に伺いました。
会社の将来を担う20代・30代の採用が急務
人材確保に取り組まれた経緯をお聞かせください
西森氏:ここ数年の採用活動では、有料媒体も利用しましたがなかなか採用に至らず、主にハローワークまたは縁故で年1名の採用をしてきました。しかし、従業員の平均年齢が高くなりつつあり、会社の将来を担う20~30代の方たちを早急に増やしていく必要があると感じていました。
岡本氏:そんな折、商工会議所のセミナーで、大阪産業局に人材採用の相談窓口があると知り、すぐに伺うことにしました。そこで、ハローワークに出す求人票をどのように書けば求職者の目に留まるのか、アドバイスを求めました。
会社の「強み」を徹底的に言語化
大阪産業局の採用戦略アドバイザーからのアドバイスは、どのように活かされましたか?
岡本氏:まず現在の業務状況を整理し、経験者と未経験者の役割分担を改めて定義し、求人票を分けることなどを検討しました。この業務の棚卸と役割分担を明確にすることは、業務効率化や育成プロセスを検討する上でも役立ちました。次の改善策として、求人票のブラッシュアップを目的に「会社の強みを言語化しましょう」と助言を受けました。
例えば、「アットホームな会社」と抽象的に表現するのではなく、何をもって働きやすい会社なのかを具体的に求人票に表現していく、ということです。この助言を受け、すぐに当社の強みを言語化する作業を進めました。具体的には、「社風・コミュニケーション」「自己成長の機会」「健やかに働ける職場づくり」の3つの軸で当社の取り組みを洗い出しました。
西森氏:従業員同士のコミュニケーションを目的としたヨガや釣りのサークル活動、従業員の自己成長の機会を創出するための業務効率化を支援する生成AIの活用、心身ともに健康で働いていただくための健康経営優良法人の認定取得。こうした取り組みは、求人票に書くべきこととは思っていませんでしたが、当社が従業員を大切にしているということを語る上では欠かせない情報だと気がつきました。
公的支援等を通じて即戦力となる多様な人材を採用
採用活動の結果はいかがでしたか?
西森氏:「強みの言語化」によって求人票をブラッシュアップした結果、直近の1年半の間に、ハローワーク等の公的支援や縁故を通じて、1級建築士・施工管理・CADオペレーターの職種で6名を採用することができました。また、雇用形態も正社員やパート、職務経験も様々で多様な人材の採用につながりました。
岡本氏:求人票に新たに追記した情報が応募の動機につながったことに驚きました。CADオペレーターの一人は「ヨガサークルがある会社で働いてみたい」と面接で話してくれました。また、1級建築士のスタッフは、求人票に並んだ有資格一覧を見て「1級建築士がいないのであれば、自分が活躍できる余地がある」と考えて応募を決めたそうです。当社の社風に合う方々をお迎えできたことで、改めて会社の強みを言語化することの大切さを実感しました。
働きやすさの追求とハローワークとの継続的な関係構築
今後の展望についてお聞かせください
西森氏:プライベートの充実は仕事への活力になりますから、従業員にはワークライフバランスを大切にしてほしいです。業務が忙しい中でも有給休暇が取りやすくなるように、管理職層が率先して有休休暇を取得しています。今後も「ワークライフバランスを大切にする社風」を定着させ、働きやすさを追求し続けたいと思います。
岡本氏:東京支店の採用も見据え、ハローワークの窓口担当者と積極的に人間関係を構築し、当社の採用に対する本気度を伝えることも怠りません。当面は、大阪産業局などの公的支援を活用し、ハローワークを中心に求人活動を続けていく方針です。まずは求人票の中身を評価して多くの方に選んでいただける会社になることが、継続的な採用成功の基盤だと考えています。
公開月:2025.11
